名前があること、それを呼んでもらうことの大切さ『ねこのなまえ』 いとうひろし/文・絵 徳間書店 2006年

ねこのなまえ

『ねこのなまえ』
いとうひろし/文・絵
徳間書店/出版社
2006年/出版年

ほぼネタバレなあらすじ

さっちゃんがお散歩していると、みすぼらしいノラ猫に名前を付けて欲しいと頼まれる。

最初は嫌がっていたさっちゃんだが、ノラ猫の真摯な思いに打たれ、素敵な名前をつけてあげる。

感想

猫の絵本なので手に取る。

季節は春、背景の植物たちが麗らかな午後を描き出していて私までぽややんとしてくる。

でも、この絵本侮りがたし。

展開が衝撃的

絵本の中で、さっちゃんが名前のあるなしで世界の認識、捉え方が変わることに気づき、無視しようとしていたノラ猫の名づけを決意、一生懸命にノラ猫の人生に幸多かれと、具体的には食いっぱぐれはないようにと、練った名前を付ける。

絵本にアイデンティティの目覚め的な展開がある。
かなり衝撃でした。

名前があること、それを呼んでもらうことが、すごく大切だと気付く絵本

幼稚園児ぐらいの子が読むと、名前って大切なんだ、どうして自分はこの名前なんだろうとか、考えるのかな。

leafの名前を考える時、ものすごく悩んで、ふと閃いて、そして「これだ!」と思って決めたことを思い出しながら、わくわくして読んでました。

ラスト、名前をもらったノラ猫さんが、見えなくなるまで名前を読んでほしいとさっちゃんに頼むのだけれど、名付けのときといい何ともいじましい。

世界に認めてほしかったんだねえ。さっちゃん、良い仕事をしたよ!さっちゃんが名前を読んで、ノラ猫さんが返事して、さっちゃんが名前を読んで、ノラ猫さんが返事して、返事の声がだんだん小さくなって・・・フェイドアウトしていく様に何かこみ上げるものがあります。

うん、余韻を感じる。

名前があること、それを呼んでもらうことが、すごく大切だと気付く絵本です。読み聞かせ自体は、絵や長さからみて3歳ぐらいからいいのかなと思います。

娘 leafの感想

娘 Leaf
ネコがおもしろい。しっぽがビヨンとしてる。
母 Lily
うん、コミカルなお顔だよね。